日経電子版で 武智さんの書かれた記事を読んだ。
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO86614200R10C15A5000000/
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さて、その中にあったのが、鹿島トニーニョセレーゾ監督が、選手がハイボールの落下地点を見誤ってしまうことを指摘していると言う話 。
つまり空間認知能力に問題があるのではないかということ。
そこで、武智さんは「子供のうちに野球のノックを受けた方がいいのでは」という話(仮説?)、サッカーだけしかやらないことの弊害ではないかという問題提起をプレスルームで話されていた。
すると、たぶん大住さんだろうが、女子チームでテニスボールをラケットで打ち上げて受けさせたら「バンザイ」する選手が減っていったという話をされたそうだ。
私も、空間認知では同じことをずっと感じて考えている。
武智さんも指摘されているが、ボールの「質」が変わって球質に変化を加えるキックが達者な選手も増えていて、GKが顕著だが、守る側が大変なのは分かるが、落下地点を見誤る場面は以前より確かに増えている気がする。
しかし、野球のフライキャッチを練習する必要があるなら、野球未経験で、ルールも良く知らない、サッカーのヨーロッパ、南米の一流選手の優れた空間認知能力を説明できなくなる。
プジョルやカンナバーロのように身長に恵まれていなくても、空間認知、ジャンプ力に優れている選手が巨漢選手にエアバトルで勝つのを見て何度も感動させられたものだ。
でも、わざわざ野球をする必要なんてない(断言)。 テニスボールキャッチで十分だ(^^)。
これ以上、野球に人材を持っていかれたらたまらない。
断固拒否だ(^^)。
野球にだって、張○というキャッチが下手で、守備は全く当てにならない選手がいたではないか。 守備範囲が狭いために無理をせず、結果エラーが少ない外野手(八つ当たり気味)が・・・。
もちろん野球経験があればサッカーでも上手に落下地点を見極められるのかもしれないが。 やはり野球はしないでください(願)。
結論は、単純にサッカー強豪国に比べて、空中戦練習時間の不足なのだろうと考えている。
国内では、空中戦を得意とするチームなんて、めったにお目にかかれない。 あったとしても、長身選手が多いから、というのがその理由だろう。
両サイドからクロス(センタリング)を蹴っても、もっとも近い守備者に当ててしまうことが多いJリーグ。 ゴール前に届いても精度は低い。
だから、ゴール前での競り合いのシーンは明らかに回数も少ないし、欧州各国リーグ、CLと比べても迫力不足と言うしかない。 彼ら一流選手は殺気に溢れて、獣の目になっている。
もちろんJリーグでも試合終盤の時間帯で、どうしても1点を・・という時に放り込み(なんで蹴り込みと言わないのか?)が続くこともあるのだが、試合の序盤から空中戦の連続なんて試合は見られない。
おそらく攻撃練習で終盤の時間帯を想定して、放り込みの練習をするチームは少ないはず(だから、なかなか要領よくゴール前にボールを送れずイライラさせられる)。
相手が仕掛けてこないなら、それに対応する守備練習の時間は当然少なくなる。
すべて「需要と供給」なのだ。
国内には長身FWが少ないから、DFに長身選手を置く必要がないし、育成年代からそれで間に合ってきている。
ところが国際試合や、Jリーグになると巨大な長身外国籍選手がいて日本人DFはとても相手ができないことになる。
FWも同じで、国内では長身というだけで軽く跳べばそれで競り勝てても、外国人DF相手には歯が立たないということになる。
自分が長身だと、ほとんどの空中戦で負けたことがない。 経験した試合では普通にジャンプすれば競り勝ててきた。 つまりジャンプ力を鍛える必要がなかった。
今季前にセレッソから川崎Fへ移籍した杉本健勇など典型例ではないか?
でも、普通の身長の選手は長身選手に勝ちたいからジャンプ力をつけようと努めるし、はね返す練習もする。 だから、「ジャンプ力に優れた選手」は普通の身長の選手に多く、長身選手には少なくなってしまう。
長身の選手ほど、もっと高く跳べるように、もっと長く空中に留まれるように鍛えてもらうしかないのだ。
ACLを見ていて、Jの4チームは空中戦ではアジア諸国にも負けることが多かった。 それは身長で下回っているのだから、ある意味仕方がない。
しかし、競り負ける以前に 跳んで競り合う ことを 嫌っている。 「痛いのはイヤ」という感じだろうか。
だから身長で負ける相手に体をぶつけて邪魔をするということもとても下手だ。
何を変えればいいのか?
長身選手ならFWに置く、ガマンして使う。
そもそも大型選手は晩生(おくて)なのだ。 時間がかかるのだ。 どうしてもFWに向いていないならDFやGKにする、そういう割り切りも必要なのかもしれない。
長身選手たちよ、「あいつはデカイだけ」などという誹謗中傷になんて負けずにもっと高く跳べ!
(2015.5.14 18:30)

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